ジャー炊飯器

「本炭釜 KAMADO」開発ジャー炊飯器 企画営業担当 A.M.さん(左)
ジャー炊飯器 設計担当 H.K.さん(中央)
ジャー炊飯器 品質管理担当 M.Y.さん(右)

炊飯ジャー

お客さまの声から生まれた「少量名人」機能への挑戦

ジャー炊飯器 企画営業担当 A.M.さん体育学部体育学科卒 2016年入社

家電営業課で炊飯器の担当をしています。当社の営業は、商品の企画段階からものづくりに携われるのが特長です。営業職は、販売会社さんやエンドユーザーさんと最も近いところにいるので、お客さまの声を直接お聞きする機会も多いんです。そうしたお声を反映して生まれたのが、「本炭釜 KAMADO」NJ-AWA10で新しく搭載された、「少量名人」という機能です。
「本炭釜 KAMADO」はその名の通り、炭の内釜を使い、かまど炊きごはんの味を目指した商品です。羽釜形状の内釜や本体の構造も、かまどをお手本にした設計となっています。そのおいしさについてはたくさんの方々からご評価をいただいていますが、一方で、「少量でもおいしく炊きたい」というご意見が増えていました。高齢化・核家族化に伴い、夫婦ふたり世帯が急増するなか、少量炊きのニーズは年々高まっているんですね。 実は同じ頃、当社の技術チームからも少量炊飯に特化した制御を入れたいという声が上がっていました。そうして始まった「少量名人」プロジェクトは、まさに営業と開発が同じ思いで取り組んだ新しい挑戦となったのです。

学生のみなさんに伝えたい、この仕事の魅力とやりがい

若手のうちから商品企画からデザイン、仕様などのさまざまな会議に参加し、アイディアや意見を採用してもらえる風通しのよさが当社の特長。部署間の交流も多く、敷地内には工場もあるので、営業職であっても、ものづくりの手応えを日々感じています。また自分が担当した家電製品だけでなく、制作に携わったカタログやWebコンテンツなどの販促物を店頭やネットで目にする機会も多いので、成果を実感しやすいというのもこの仕事の魅力。これからもお客さまのお声に耳を傾け、みなさまを笑顔にするものづくりに邁進していきたいと考えています。

かまど炊きのおいしさを追求して
たどり着いた独自構造の炊飯器

ジャー炊飯器 設計担当 H.K.さん工学部機械科卒 1997年入社

「本炭釜」シリーズは、初代の頃から構造設計で関わっています。「本炭釜 KAMADO」では、全国のかまど炊きの現場を調査してそのおいしさの正体を見極めるところからスタートしました。実際にデータをとってみると、かまどで炊いたごはんの硬さや含水率は、炊飯器で炊いたものとは大きく異なっていたんです。じゃあ、その差を埋めるにはどうしたらいいのか。そこから試行錯誤を重ねた結果、羽釜形状の内釜や「熱密封かまど構造」といった現在の形にたどり着きました。
かまどと炊飯器の最大の違いは、火力です。高火力をどれだけ効率よくお米に伝えるかが肝心なのですが、その際ベストな素材となるのが炭。「本炭釜」はもともと内釜に炭を採用しており、またかまどと同じ非圧力式なので、条件は揃っていました。そこに最大消費電力1400Wの高火力を加えることで、かまどのような激沸騰を生じさせ、さらに連続沸騰させても吹きこぼれないような構造としたのが、「本炭釜KAMADO」の特長です。 また最新のNJ-AWA10では、少量炊飯時の炊き上がりのバラつきを抑制する「少量名人」機能を搭載したほか、液晶画面のインターフェースも刷新。おいしさと使いやすさにますます磨きをかけています。

学生のみなさんに伝えたい、この仕事の魅力とやりがい

共働き世帯が増えるなか、家事にあてられる時間は少なくなっています。そんな毎日をサポートするのが家電の役割ですが、それをたんなる省手間で終わらせず、使うたびにおいしさや喜び、『生活(くらし)に価値を』感じていただけるようなものづくりをしていきたいですね。とくに炊飯は、弥生時代からずっと日本人が続けている伝統的な食習慣なので、その文化を現代の家電にも大切に受け継いくことも我々の使命だと思っています。

水加減を制御で補正することで少量でもおいしい炊き上がりに

ジャー炊飯器 品質管理担当 M.Y.さん短期大学国際文化科卒 2001年入社

私は、初代「本炭釜」からずっと炊飯評価を担当しています。実際に炊飯してデータをとることで、制御が正しく動いているか、温度の上がり方や保持は適切か、炊き上がったご飯を食べてそれぞれのお米の特長を引き出せているかなどをひと通りチェックし、目標の味に達しないときは設計部門とともに、制御の調整をおこないます。評価はすべての機能や炊き方に対して行うので、「50銘柄芳潤炊き」や15通りの「炊分け名人」、玄米や麦飯などの各種モードを搭載する「本炭釜 KAMADO」の試験項目はぎっしり。大変ではありますが、毎年新しい機能が搭載されるのはやっぱりやりがいがありますね。
NJ-AWA10で搭載された新機能は、「少量名人」。もともと炊飯というのは、お米に対する水の量が重要なんですが、お米が少量であればあるほどわずかな水加減の差が大きなブレ幅となって炊飯に影響してしまいます。そこで、このバラつきを抑制するために、加水量補正という制御を入れたのが、「少量名人」の仕組みです。具体的には、お米の量に対して水が多い場合は火力を入れて余分な水を飛ばし、逆に水が少ない場合は火力を抑えてバランスを調整することで、いつもと同じ炊き上がりを実現しています。 私たちが自信をもっておすすめする「本炭釜 KAMADO」のおいしさを、ぜひ少量炊飯でもお試しいただきたいですね。

学生のみなさんに伝えたい、この仕事の魅力とやりがい

2006年に、はじめて「本炭釜」と出会ったときの衝撃は今でも忘れられません。本物の炭を内釜に使うという発想やインパクトのある外観デザインにも驚きましたが、何よりそのおいしさに圧倒されました。しかも、そのおいしさは年数を重ねるごとに進化していることが実感できるので、評価担当としてはとても誇らしく感じています。こうしたオンリーワン製品を仲間とともに育てていけるのも、この仕事の大きな魅力ですね。